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書名:エルギスキへの旅

著者名:森下 一仁

出版社:プターク書房

判型:四六判

ページ数:296ページ

定価:2300円(本体)

発行年月日:2025年4月25日
ISBN:978-4-9913539-0-7

世界が《騒乱》と呼ばれる大災厄に見舞われてから八年あまり、日本は当時の荒廃からいまだ立ち上がれずにいた。混乱のなかで母と離ればなれになった十一歳の少年裕次は、父に連れられ山間の小村エルギスキを訪れる。そこでは《騒乱》の前後に極東ロシアから移住してきたツングース系エヴェンキ族によるシャーマン文化が先端技術と結びつき、独自の発展を遂げていた。ある儀式に参加すれば行方不明の妻に関する情報が得られるのではと父は考えたのだ。一方、裕次は村に住む少女サキに淡い恋心を抱く。ある夜、秘密の儀式において彼は意識の覚醒を体験し、自分にシャーマンの資質があると知る。やがて《騒乱》の原因にシャーマンたちが大きく関わっていたことがわかってくる……その詩的作風で日本SFに独自の位置を築いている森下一仁による傑作SF、初の書籍化。

森下 一仁 Morishita Katsuhito

1951年、高知県佐川町出身。大学で心理学を学ぶとともにSF研究会に所属。学外のSFファングループ「一の日会」との交流から伊藤典夫、横田順彌、川又千秋らと知り合う。大学卒業後、高知放送勤務を経て、1979年〈SFマガジン〉三月号に短編「プアプア」を発表し作家デビュー、〈奇想天外〉〈SFアドベンチャー〉誌等に創作、書評、評論を執筆した。代表作:『コスモス・ホテル』 『思考する物語 SFの原理・歴史・主題』他。2022年、日本SF大会での「SF小説創作講座」講師を長年務めたことが「SFファンダムの活性化に貢献」と評価され、柴野拓美章を受賞。

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